新型コロナウイルスによる不安やストレスなどの心の問題に対処するために

自分の心の健康を守るため、新型コロナウイルスとどうつきあうか?

皆さまは、新型コロナウイルスにどう対応していますか?

<日本への新型コロナウイルス感染症の拡大は非常事態の大きなストレス>
国家的緊急事態発生により、「外出は控えるように」と言われました。私も自宅に閉じこもりました。でも、2月下旬になると、自宅にずっといることに耐えられなくなり、イライラして夫にあたったり、かなりのストレスになり始めました。自分の脳(心)に異常を感じるようになり、このままでは自分が変になってしまうと感じました。
この異常なストレスフルな事態に対して、自分の心の健康を守るために、いかに対処するか、新型コロナウイルスとのつきあい方が大切になっていきます。

<ストレスとメンタルヘルス>
自身にとってストレスになるかどうかは、その出来事をどのように受け止めているかに左右されます。どのようなことでも柔軟に肯定的捉えることができれば脳(心)に良いストレスにはなり、「嫌だ!困った!」と否定的に捉え、暗い気持ちになると悪いストレスになっていきます。この悪いストレス状態が持続すると脳に悪い影響を与え、メンタルヘルスに悪影響をきたします。

具体的にどうしていくか?ストレス対処法を考えよう

幸いなことに、「密集地でなく換気の良い所」「風通しの良い屋外」はOKとのこと。心身共にも良い有酸素運動「ウオーキング」「ジョギング」を始めましょう。
日ごろ、「時間がない」「忙しい」方たちも「出勤できない」「休校」を良い機会と捉え、時間を気にすることなくウオーキングやジョギングを行うことを勧めます。特に、生活習慣病の恐れのあるメタボの方は、健康管理を意識できる良い機会にしてください。
可能な範囲で、15分位から1時間位、健康な方は少し速足で負荷になる程度で行います。8000歩位が基準になります。有酸素運動や太陽を浴びることによって、精神の安定に深く関わりのある脳内神経伝達物質であるセロトニンが増加します。私の場合ですが、1回8000歩ウオーキングをしただけで、脳のモヤモヤ、イライラはきれいになくなりました。

都心部でない地元を歩くことで新しい発見があるかもしれません。地域を知ったり、桜をはじめ道に咲くチューリップなど、春の花々が咲いているのに気づくかもしれません。植物など自然に目がいくのも脳に良い影響を与えてくれます。他にもいろいろあります。自分にあった範囲で行動しましょう。

<今、私の地元では・・・>
高齢者や夫婦で歩いている方達が増えてきました。小さな子供を連れたお母さん達も増えてきました。子供たちの「キャッキャッ」という声を聞いていると楽しくなります。
日頃大声を出すと、周囲からあれこれ言われ、うるさいと叱られ、我慢している子供たちがのびのびと走り回っています。公園でサッカーをする小学生・中学生たちも増えてきました。昔は、幼稚園児から中学生まで近所の子供たちが一緒になって缶蹴りをしたり、集団で外遊びをしていました。
現在の子供たちは勉強だ、塾だ、習い事だと強いられ、「個」の活動が多くなっています。休校で、子供たちが大人の目を気にすることなく公園で集団生活を体験しているのを見るとほっとします。複雑な気持ちですが、休校がもたらした良い結果と言えるでしょう。

<屋内では・・・>
以前からこの時間がなくなって欲しいと思っていた通勤・通学にかかる往復時間―2時間?3時間?4時間?―が今はありません。
あなただったらこの時間を何に使いますか?勉強、本を読む、料理、ストレッチ、ダンス、ピアノ、歌、など、今まで出来なかったことを思い切りやってください。好きで楽しいことをやっている時が心の健康にとっても最高なのです。

家族の絆を考える

さらに、自宅に居る時間が増えたことで、親は子供にあれこれ言うのではなく、子供の自主性を育てるためにこの時間を大いに有効活用してください。家事について家族会議をしたり、家庭のルールを皆で話し合い、いろいろな出来事・問題についてどのように問題解決していくか具体的にどうするかを話し合い、実践する機会を沢山もってください。知識として学び実践し、皆で共有する。家族の絆を深めるより良い時間にしてください。
  • <多様性について>
    多様性の時代と言われて久しいですが、「勉強は学校で」「仕事は会社で」という固定観念を見直す良い機会かもしれません。
    学校で勉強するのは選択肢の一つ、会社で仕事をするのは選択肢の一つという多様性について、見直す絶好の機会を新型コロナウイルスが与えているようにも思えます。
    オンライン教育による学び方や仕事もテレワークや在宅勤務など今までと違う発想の展開を新型コロナウイルスが推し進めているようです。多様な価値観が望まれます。

  • <自立・自律した人生を過ごそう>
    困った!困った!だけで、この時期を過ごすのはもったいないです。
    このような時こそ、私たちが目指している「自立・自律」が試されていると言えるでしょう。「自分はどう思っているの?」「自分はどうするのか?」「自分はどう出来るの?」と、人によって対応は違うかもしれませんが、肯定的に受けとめ、多様な発想で実践する良い機会にしてください。

  • <最後に>
    相手は新型コロナウイルス、いつ収束・終息するかわからず、どうしたら良いかわかりませんが、ストレスに対して考える良い機会にしてください。 自由に外出出来ないことを体験して、自由に外出できることの喜び・楽しみを再認識でき、学校に行けなくなって学校がどういう場だったのかということを再認識するより良い時間にしてください。
    フェイクニュースに惑わされず、 新型コロナウイルスのワクチンと治療薬が早くできることを期待して、新型コロナウイルスに負けずに乗り越えていきましょう!

​一般社団法人日本産業カウンセラー協会
シニア産業カウンセラー・ 協会スーパーバイザー 西田治子

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