第一次世界大戦で、800キロにわたる西部戦線では、ドイツ軍と英仏軍が長期間にわたって、塹壕戦争がこう着状態になりました。そのうちクリスマスが近づき、双方がクリスマスくらいは停戦しようということになり、その日は両軍入り混じってクリスマスを楽しみました。この交流によって、雨の日は効果がないから砲撃しあうのは止めようとなり、それがさらに進んで砲撃する日と場所を決めて、双方損害のない撃ち合いをするようになってしまいました。
勿論、現場指揮者は、軍令違反で軍法会議にかけられましたが、まもなく戦争は終わりました。
この実話は、最近、「戦場のクリスマス」という題で映画化されました。
この西部戦線をつぶさに分析して、「囚人のジレンマ」という原則にまとめあげました。
私たちは、この教訓を学び、調停に生かしたいと思います。
それは、私たちのカウンセリングの基礎に「人間は、自立して考え、能力を向上させる力がある」という信念で行っているからです。