ストレス予防の観点からのコロナウイルス予防と対処法

ストレス予防の観点からのコロナウイルス予防と対処法

様々な情報が溢れかえって、どう対応していいか分からず、不安になっている日々だと思います。恐怖や不安を感じるのはとても自然な感情です。感染がどんどん広がって先が見えないこと、対処する薬がまだ見つからず死に至る可能性があること、生活がどんどん委縮していくことを考えれば不安に駆られるのは自然なことです。ここでは、ストレス予防が専門のカウンセラーの立場から、いくつかのポイントを考えてみました。

1.予防のために冷静にできることをしっかりする
具体的には、手洗い、うがい、マスク。感染の可能性が高い場所や人ごみは避ける。生活リズムを整える。
しっかり睡眠をとり程よい運動をする。ストレスをためない。
2.反応するのではなく対応する。
不安や恐怖は自然な感情ですが、必要以上に過剰に心配すると、その感情自体が心身にダメージを与える可能性が あります。コロナウイルスというストレッサーに自動的に反応するのではなく、冷静に対応する必要があります。
3.万が一感染しても、すぐに回復する人と重症化する人との違いは免疫力にあるといわれています。
免疫力アップのためにできることを日常的にする必要があります。

以上のことからストレス予防の考えと対処法がここでも役に立ちそうです。

コロナウイルスのストレスを予防し、不安や恐怖をコントロールする方法

自分で自分のストレスや不安をコントロールし、ストレスと付き合う力(過剰ストレスを予防、過剰ストレスを適正ストレスに)を身につける必要があります。とやかく悩んで心配ばかりすると脳が慢性疲労になり、うつや不安障害につながるので、できることはした上で、とやかく心配しない方法とも言えます。

<方法>
1. 1分間の呼吸数(往復で1回)を計測
平均13~15回。18回以上は多い(現在も緊張、不安状態)。普通に呼吸している状態で10回以下になるのが目標。
2. 簡易版筋弛緩法 
1)肩をおもいきり耳まで上げ力を入れたまま10秒保持。意識的に緊張を感じる。ストンと一気に力を抜く。
ぼんやりと意識を首・肩に向け、緩む感じを味わう。
2)手を組み頭の後ろ、両肘を前に出す。手の平と頭の後ろでおもいきり力を入れる。
背骨にも力を入れる。10秒保持。意識的に緊張を感じる。ストンと一気に力を抜く。
ぼんやりと意識を首・肩・背骨に向け、緩む感じを味わう。
3)両手は前にならえの姿勢で前に伸ばし、両足も床から離し真っすぐ水平に伸ばす。
手首、足首を顔の方に思いきり力を入れて曲げる。
何も考えられないぐらい思いきり全身に力を入れたまま10秒力を入れ続ける。
一気にストンと力を抜き、しばらく全身が緩むのを感じる
3.首回し
目をつぶったまま、口をポカンとあけ、首を前後左右自由にぐるぐる回す(2分程度)。
(首の後ろにリラックスに関係する副交感神経が集まっているので)
4.イメージ呼吸
1)口を小さくあけ、ため息をつくように、少しずつゆっくり長く10秒ぐらいかけ息を吐く。
途中からお腹を両手で少し押し身体を前傾させる。
吐く息とともに、今気になっている不安や恐怖などがすべて身体の外に出て行き、頭も身体も空っぽですっきりするようにイメージする。
2)吐き切ったら、手を緩め、鼻から3秒ぐらいかけて息を吸う。
前傾した身体を起こし胸を開きながら行う(肩はリラックス)。
空っぽになった身体に、元気で温かいエネルギーが頭と足から入ってくるようにイメージする。
3)2秒だけ息を止める。元気で温かいエネルギーが全身に満ちるようイメージ。
4)5分から10分、1~3を繰り返す。
5.呼吸法を忘れ、今の自然な状態で呼吸し、再度1分間の呼吸数(往復で1回)を計測。呼吸数の変化をチェック
6.自律訓練法
1)手を膝の上に乗せる。
2)ぼんやりと意識を手の平と足の裏に置き、それらの感触を感じる。
3)それらの感触を感じながら「気持ちがとても落ち着いている。
両腕・両足が重くて温かい、重くて温かい」と2~3分繰り返す。
7.しばらくリラックスしながら、自分の好きなイメージを思い浮かべる
 (海や山などの景色や、小さい頃の幸せだったシーン)。
8.自分に今必要な勇気付けの言葉を3~5回つぶやく。
 「なにがあっても大丈夫、免疫力アップで大丈夫」など。

  • 不安、恐怖と距離を取る方法

    まずは自分の中に起こるありとあらゆる思考・感情に気づき、ジャッジしないで受け入れます。すると、自分と問題との間に距離が取れて、問題に巻き込まれたり圧倒されたりしなくなります。
    そして、自分の思いや気持ちは、本当の自分ではなく、浮かんでは消えていく流れのような、あくまでも自分の一部、あるいは小さな自分と考えます。
    脳という身体の一部分が過去のネガティブな記憶や条件づけられた自己イメージに自動的に反応している状態ともいえるからです。
    自分の脳の中で起こっているあらゆる反応を観察し意識している自分が、<本当の自分>と考えるのです。
    そうすれば、「ウイルスが怖い、どうしよう、どうしよう」という思いや気持ち=小さな自分を認めてあげることで距離がとれ、圧倒されなくなるのです。
    つまり、私とは「悩んでいる人」ではなく「悩みを観察している人」という考え方です。
    このセオリーが身につくのが観察者セラピーとマインドフルネス法です。

<観察者セラピー>
1)座るか横になるかして、何回か深呼吸しリラックスする
2)自分の前を川が流れているとイメージする
3)自分は川のほとりで、川を静かに眺めているとイメージする
4)内部に思いや感情が湧いてきたら、それらが目の前の川の中を流れていくようイメージする(小さな葉っぱに乗せてもいい)

  • <マインドフルネス法>
    1) 背筋をまっすぐにしてリラックスする
    2) 自分の身体の内部を感じる。皮膚で包まれている身体の内部全体を感じ続ける
    3) 呼吸を意識する。吸う息、吐く息に伴って動くお腹へ気づきを向ける。お腹が膨らんだ時に「ふくらみ」縮んだ時に「チヂミ」とつぶやいてもいい。雑念に気を取られたのに気づいたら「雑念、戻る」とつぶやいてお腹への意識に戻る。雑念や感情をジャッジしないで気づいて戻るだけ。10分~20分
    4) ある程度落ち着いてきたら、気づきを拡げていく。呼吸に気づきを向けながら全身の感覚をも含めていく。そうすることでより広い範囲への気づきが持てるようになる。全身の感覚に気づきを向けて、全身で呼吸しているかのように、呼吸をたどる。さまざまな思いや感情が湧いてきたら気づいて、そっとしておいて、身体の内部全体を感じ続ける
     
  • <皮膚を厚くする>
    統合失調症のクライエントに効果があった対処法です。
    彼は街中に行くと周りからの悪意ウイルスが自分の中に入ってくるように感じられて、恐怖を感じると訴えていました。
    彼に上記のマインドフルネス法を教えた後で、街中に行くときには自分の皮膚を厚くして鎧のようにイメージして、
    自分の内部がしっかり守られている感覚を感じるよう教えたところ、効果がありました。
    コロナウイルスへの予防にも使えると思います。イメージや身体感覚が得意な人はぜひ試してみてください。
  • 最後に、もちろん一人で不安や恐怖を抱えないで家族や友人と語り合うことが何より重要です。
    不安や恐怖は表現されることで緩和されます。語り合う中で予防法も試してみてください。
  •  
  • 一般社団法人日本産業カウンセラー協会
    シニア産業カウンセラー・ 協会スーパーバイザー  大澤昇

上記と同じ内容をPDFにしています。周りの方への情報提供にご活用ください。

ストレス予防の観点からのコロナウイルス予防と対処法

ページトップへ

「産業カウンセリング」「シニア産業カウンセラー」「産業カウンセラー」および「産業カウンセラー養成講座」は、当協会の登録商標です。

JAICO一般社団法人 日本産業カウンセラー協会

〒105-0004 東京都港区新橋6-17-17 御成門センタービル6階
TEL:(03)3438-4568  FAX:(03)3438-4487