JAICO:産業カウンセラー養成講座 Q&A
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営業力を高める産業カウンセラーの学び

インタビュー全文

 

森山泰秀さん (専門商社勤務 総務職)

 産業カウンセラーの講座を受けたのは自分自身が管理職になったときに部下との付き合い方に少し悩んだことがきっかけです。雰囲気が柔らかいせいか相談をされることが多いんですが、実は私自身は非常に合理的な考え方をする人間だったので、つい何か理詰めで詰めてしまう。そうするとせっかく相談に来たにも関わらずあんまり相手が納得しないしむしろ悩みを深めてるんじゃないかって思ったことがきっかけです。カウンセリング1日体験みたいなものをやったときに、人って付き合い方次第で短時間でも変わるんだなっていうことを体験して、それで改めてしっかりと学んでみたいと思い、いろいろ調べた中で、産業カウンセラーという資格にたどり着きました。

 最初は受講する中でちょっと反発もあったんですよね。最短ルートで正解とか悩みの解決をさせてあげたいって思う性格なので、それが受講の過程を経ることで人の心はそれだけじゃないんだなってことをすごく学べたというふうに思います。

 営業の現場で役に立ったことは、営業というのはお客様の望むことを叶えるための仕事ではあるのですが、現実的には結構、断ることが多かったりするんですね。どう断ろうかと。値下げや製品の品質のことを言われたり、そういう場面で前は相手の要求要望をどうかわそうか、逃げようかっていうことがメインになってたんですね。笑い話を交えてみたり、結構理論的な話をしてみたり。相手の話を聞くというよりは、相手の話が始まる前にこっちの武器をぶつけちゃうということが多かったんですね。
 そうなるとあまり関係がうまくいかないということが多かった気がします。傾聴の技術を学んだときに、実は営業で傾聴って活かせるのかなって私はすごく疑問だったことがあったんです。ただ、それが自分の身にしみ始めた頃からでしょうか、やっぱりまず聴いてみようと、まず先方のお話を聴いてみようと、聴くということをメインにしたときに先方の方はこちらに対してちゃんと伝えたという満足感を持っていただけたところがよかった。関係性が壊れる、悪くなるみたいなところはずいぶん減りました。これは産業カウンセラーの学びを営業の中で生かせた一つの事例と思います。

 仕事の中で、例えば営業的な予算を作るところで、売り上げがこのくらいでも必ず来年はその上を行けと言われることが多いんです。それをそのまま言われた通りに部下に伝えると、やっぱり反発されたりするんですよね。なので、相手の話を聞きながら相手の感情を聴きながらそんなの無理だよというところを、前まではそんなことを言うなと会社というのはそんな甘いもんじゃないんだっていうところで押さえ込んでたのを、相手の感情を聴いた上で理解を求めるなり、リフレーミング的なテクニック使ったり。まずは受け止めたその上でこちらの言いたいことっていうのを、いろんな技法を使いながら返していくことをやると、最終的にはいやいやではなくて納得してくれるケースが多かったと思います。

 やっぱり感情っていうのは人を動かす根源なんだなっていうのはすごく思ったので、それを無視して営業の仕事は進められないもんだなっていうことを思いました。
 

辻野智子さん (百貨店勤務 外商営業職)

◆養成講座を受講したきっかけ

 私が産業カウンセラーを受講するきっかけは、入社して七、八年目頃でしょうか。日々の売上予算というのがどんどん高くなっていってなかなか数字が作れないというところで思い悩む時期がありました。

 どうやったら売れるのだろうかとか、この仕事が私には向いているのだろうかとか、思い悩んでいくつか本を読み漁った中に、業カウンセラーの資格というのがあるということを知ったように覚えています。ただ、私の仕事の休みが不定期だったので、なかなか養成講座、長期間のものを受けるというところまでは至らず、数年後に結婚いたしまして、出産で育児休業を取ったときに、もう今しかないと思ってそこで受講して、資格を取ったというのがきっかけ、経緯でございます。

◆養成講座で学んだことがどんなふうに役に立っているか。

私は資格を取ったことによる学びで、大きく三つ、今営業活動に生かせていることがあるかなと思っております。一つがまずは目の前にいるお客様の、今ここにあるその気持ちを伺うということに注力できるようになったことです。

 以前は売らなければと思って、今私が売りたいもののことばかり話していたんですけれども、受講した後は、まずは何をお客様が求めているのかというものを聞き取って、ではこの方にはこれをおすすめしようとかその方に合ったものをご案内できるようなちょっと気持ちの変化がありました。

 二つ目は感情への応答というところでお話を伺っている中で声が大きくなったり感情を表す言葉が出たり、あとは表情などから、この方が今どういうことに関心があるのかとか、そういった興味のところをちょっと言葉を言い返すようにすると、すごくわかってくれてるんだなっていうふうに思っていただける方がとても増えたなと感じています。 なので信頼関係を長く繋いでいかれるようなお客様が増えたように感じております。

三つ目は、沈黙の時間をとても大切にできるようになったことです。体験学習のときに沈黙は恐れてはいけないというようなことを言われたんですけれども、本当にそれまでは沈黙になると、もっとこれを話さなければあれを話さなければと思っていたんですけれどもそこをぐっと抑えて、沈黙しているときにお客様が何か考えてらっしゃるんだなと思えるようになったことで沈黙の時間が怖くなくなって、お客様に思う存分考えていただいて、その結果ご納得いただいたお品物をお買い求めいただけるようになったなというところを感じていて、結果として私自身もすごく嬉しい気持ちで販売をすることができることに繋がっていると思います。
今いろいろなお品物の情報ですとかそういったものがインターネットにあふれているので、皆さん何かを買おうとか何かわからないことがあれば、とりあえずインターネットで調べられますよね。

 ですけれども、やっぱり確実な情報を知りたいと思ったときには、信頼できる人からの口コミというのがすごく重要な時代に、ますますなっているように私は感じております。なので、そこで営業職の人が産業カウンセラーの資格を取ってその勉強をし、学びをして身に付けて営業活動するということが個人のお客様であっても会社対会社であっても最後に話すのは人と人なのでそこで信頼関係を構築できるためにはとても有効な資格ではないかと思っております。

営業成績、いわゆる数字という意味では、厳しいときもあります。今まではできないと、もうどうしようとただあがいているだけみたいなところがありました。けれども、今は、そうなるからにはそれなりの理由があるとか、あとはタイミングが合っていないとか、そういった納得ができて、今は厳しいかもしれないけれど、長期的な視点に立って営業活動ができるようになり、少し時間がかかってもお客様に納得していただける品物を提案することができるようになったかなというところが実感です。

講座はやはり費用はそれなりにかかりますし、すごく期間が長かったというのもあり、確かにそれなりの決心が必要かなとは思うんですけれども、特に体験学習というのは本当に受けてみるとこんなにこのカウンセリングの効果というのが高いといいますか話を聞いてもらえる、共感的に理解してもらうということの大切さとか、聞かれた側の体験もできますしカウンセリングする側も、こういうふうにすればいいんだっていうことが本当に身につくと思いますので、結果としては費用の面も勉強の期間ということについてもすごくそれを超えるものがあるのではないかと思っていますね。

カウンセリングだけではなく幅広く活かせる資格だと思うのでぜひおすすめだなと感じております。
 

神田俊幸さん(IT企業勤務 技術職)

 産業カウンセラーを受講したのは平成13年。当時の職場が非常に厳しく多忙でした。 そのときストレスが結構あって、社内の相談室のカウンセラーに話を聞いてもらうと、すっきりするんですよね。話を聞いてもらってちょっと体調も良くなったし気分も良くなった。 自分もそんなことをできたらなと思って産業カウンセラー養成講座を受講しました。

 養成講座の体験学習では、まずやって、その後フィードバックがあって、それで振り返るというプロセスがあります。カウンセリングの学びだけじゃなくて日常生活にもそういうプロセスを回す意味があるんだなというのを感じました。

 何かストレスがあったときに、それは何の意味があるんだろうとか、自分にとって何なんだろうと自分を振り返ることをやるようになってそこから学びに繋げていくことが習慣になったと思います。学びに繋いで成長していくプロセスがあるんだと気づいたのは大きなことでした。

 また、苦手なことに気づいて、誰かに相談するとよりそれが明確になって対策案がでてきたり、人に相談して気づきを得る習慣ができたっていうのは大きかったかなと思います。

 IT企業に勤めて30年になるんですけど、教育研修の営業職という部署に社内公募で手を挙げました。営業ということで、カウンセリングが生かせるんじゃないかと思ってチャレンジしたということです。やはり傾聴の技術が基本にあることで、割とうまくこなせたなという経験があります。7年間、おかげさまで、営業職をやることができました。

 今リモートワークになると、より人と人とのコミュニケーションをちゃんとやっていかないと職場というかチームとしてうまく意思疎通ができないっていうことをみんなが痛感しています。

 そういう意識的なミーティングの対話はより質の高いコミュニケーションを求められるようになっていると思います。決められた時間、そこの中で何を相手は考えてイメージしてるのか、何にちょっと不具合があるのかとかですね、そこで密度の高いコミュニケーションをするためには、どうしてもやっぱり傾聴の技術が必要なんじゃないかと私は思っています。そこがうまくいかないチームというのは、やっぱり部下のモチベーション、チームのモチベーションが上がらない、そういうのが出てきていると思います。

 今変化が大きい時代じゃないですか。IT業界で例えば10年前の技術が今役に立つかっていうと思いっきり変わっていたり。何を学んだら労働者としてスキルアップできるのっていうことを悩むわけです。

 そこで地味だけど働く人の基本になるのがやっぱり対人コミュニケーションかなって。話を聴くスキルは、あと50年後100年後でも実は通用するんじゃないかっていう能力です。 例えばAIのプログラミングができますっていう人だと多分その能力が高いうちは通用するんすけど、ベテラン社員になったときに50、60歳になったらもう通用しなくなるんですね。 なので普遍的な社会人としての基礎能力、基礎的汎用的能力を文科省で出してますが、そこの基本がやっぱり傾聴じゃないかと思います。働く労働者の基礎的なスキルというのを身につけるのが養成講座と思いました。

 あと養成講座で学んだのは、自分が心配してるほど自分が思っていることは周りは気にしてないってことなんです。他人って全く気にしてない。

 それに気づいたので楽になったっていうのはあります。外に出て家に帰ってくるまでの疲れがなんかだいぶ少ない。携帯で言えばバッテリーの減りが少ないっていうんですかね。 養成講座学で学ぶ前はいろんなアプリがいろんな通信をしちゃってるので家帰るまでバッテリーがゼロになっちゃうんですけど、なんか無駄なアプリが動かなくて本当に必要なところだけが動いてるので、家に帰ってもまだ充電が残っていてだいぶそれはラッキーと思います。
 

中村順子さん(メーカー勤務 営業→営業支援部門)

◆産業カウンセラー受講のきっかけ

 会社のキャリアカウンセリングの制度を利用したところ、非常に前向きになれ、もうちょっと頑張ってみたいなと新たな一歩を踏み出すような感じにカウンセリングをやっていただくことができ、カウンセリングの先生が持ってる産業カウンセラーと、キャリアコンサルタント資格に興味を持ちました。

◆資格取得後、お仕事や職場において生かせていることはありますか。

 今までであれば無理にこうしなくてはいけないとか、ちょっと固まった思考があるタイプでしたが、知識やスキルを身につけたことで、人の話を聞くのはもちろんですけど、自分の考えや思いを整理をすることができたり、人と話してそこから得たものも自分で消化してもっとこうしたらどうかなということが自然とできるようになりました。おかげさまでそれが仕事に反映できています。

 社内外もいろんな方と関わって、結構調整をしながら進めることが多い仕事なので、アサーションの手法を使ったり、うまく皆さんと協力をして進めています。かつ自分の思いや考えもきちんと伝えられるようになったことで、学んだことと仕事の相乗効果も感じています。上司の方にもうまくみんなをリードしてくれて、自己管理もしつつ傾聴のスキルを生かしながらやれているねって言っていただくことがあって、力がついたのかなって体感することができました。

 営業から営業支援部門への異動は戸惑いはあったんですが、産業カウンセラーに通って勉強する中で、段々前向きに捉えられたり、結果的には今は営業もやって営業じゃないこともやれて、いいのかなって思います。

◆受講は営業の仕事にも役立つかもしれないという考えはおありでしたか?

 少なからずやっぱりあったと思います。関わる人がかなり多い中でマネジメントをやっていたので、人の話を聞くとか、コミュニケーションは大事だと日頃から思っていたので、こういったことを学べばもっとお客様との関わりとか商談や売り上げに繋がっていくってことは大いにあるだろうなっていうのは感じていました。

カウンセリングとは関係はないのですが、業務上工事関係を請け負うこともあって、施工管理技士という資格を1級まで何とか取り切りました。勉強をしているとそのやっぱり人を介したマネジメントに関することなので、結構カウンセリングの理論と応用じゃないですけど知っててよかったなっていうことがありました。結構問われているところって人を安全にいかにどう動いてもらって、きちんと建物を作り上げて工事をやり終えるかが大事な視点なので、そういう意味でやっぱり人に関わるというところは共通していると思います。
 

山田高広さん (金融機関勤務 法人営業職)

◆産業カウンセラー受講のきっかけは

 講座を教えてくれたのは妻です。

 私は入社以来ずっと営業から管理職を続け定年後2年になります。今は定年延長で引き続き後輩の指導をしております。入社6年目、20代後半で営業部の店長を任されて以来20年以上営業最前線のマネジメントをしてきました。自分なりに営業部を引っ張って成績を出していくうちに、どうしても偏りが出てくるんですね。話し方や考え方、部下の方向性を持っていくやり方とか。単身赴任14年。その頃、週末妻子に会いに帰りますと、ちょっとパパ言い方が厳しくない?ひょっとしたら若いときよりも人に嫌われてるんじゃないですか?と指摘されました。妻がパーマ屋の雑誌で産業カウンセラー養成講座の募集を見つけ私に紹介しました。疑心暗鬼で受講したら、およそ自分とは違う世界。最初のうち正直何だこれと反発の気持ちがあったんですけど、続けるうちに「ああなるほどな」とわかってきました。

◆養成講座を受講して仕事の場においてに活かされたこと

 活きまくっています。20年も現場で旗を振っていると、仕事は時間の中でどれだけたくさんの結果をやりあげるかっていうことが一番求められることですから、人の話を聞く、傾聴なんてやっている暇がなかったんですね。それで突っ走るのが20代30代40代もそうでしたね。でも50代で産業カウンセラーの世界を知って、いわゆる傾聴とはなんぞやと。これ以降、私の仕事のやり方はおよそ120度ぐらい変わりました。

 傾聴によって、もう一度自分の仕事を見直してみたら、仕事についてこられないような若い子たちの可能性も十分引き出せることを感じました。しっかり話して声をかけてあげると、もう一度頑張ってみようという気概が出てくることを感じ取れて、これが一番職場のためになりました。

 対外的な話を言いますと、コロナはさすがに効きましてね、うちは完全に対フェイストゥフェイスの仕事なんですね。仕事の中でお客様のお顔を見る機会が全くなくなってしまった、この2年間3年間。それでも最初、仕事ができる職員さんは、会社が今駆使して出しているオンライン営業やAIがアドバイスするような仕事の仕方に乗っかっていけるんですけれども、そうではない職員さんはさすがにギブアップしています。その一番対外的に困っている職員層の話を聴いて、どこでどう悩んでいるのか、それに一緒にうまく寄り添ってあげると動き出せる。産業カウンセラーの仕事の仕方っていうのが、今まさに活きつつあるところですね。
 

井山千恵子さん(人材サービス勤務 キャリアコンサルタント)

産業カウンセラーを受けたきっかけは20年ぐらい前になります。その頃、医療関係の企画課というポジションで、いろんな部署とコンタクトをとりながら常に情報を集めてるような仕事で、私は知らなくても私の顔を知ってるという人はたくさんいました。
辞める前に話を聞いても何もできないもどかしさがあって、いい方が辞めていかれる状況を何とかしたいなっていう気持ちがありました。たまたまチラシを入手しまして、それで興味を引かれて受講したのが始まりでした。

 養成講座を受講してまず仕事上というよりも私自身が生きるのが楽になりました。私自身巻き込まれ体質というのか、そういうところがあったんですね。でも何度も講座の中でロープレを続ける中で、私が思ってる世界、それは私の思い込みなんだということに毎回毎回気付かされて、その経験から人とのかかわりを俯瞰的に捉えることができるようになったことが非常に大きかったです。また悩みを辞める前に相談しに来る人が多く、痛みを分かち合うときに、自分の痛みとして感じることが多かったんですけど、それとはまた別のかかわりというか、聞いてくれてありがとうねって言われることが非常に増えたなということがあります。

 産業カウンセラーの資格を取って翌年にキャリアコンサルタントの資格を取りました。その翌年に仕事を変えました。
 初めは私立の高校の就職課で高校生の進路相談や求人開拓として採用担当者や経営者とお会いする機会を頂いたり、学生向けに職業講話を企画したりといろんなことをさせていただきました。次にハローワークで社会人の再就職支援に携わり、その後結婚、配偶者の転勤、育児を経て、私立大学のキャリアカウンセラーとして復職しました。他に人材関係の仕事との二足の草鞋ですが、転機にある方が、どう自分を振り返って自分の人生をどう繋いでいけばいいのかという場面に関わるようになり現在に至ります。

 産業カウンセラーの講座って本当に嘘がないなというのがあります。技術だけの話をして座学で終わってしまう資格講座も多く見受ける中で、オープンリソースですし、実技の時間に非常に時間を割いているというところで、私は一番信頼のおける講座だなと思っています。臨床心理士の友人もいるんですが、大学でそこまでやっていないと言うんですね。本当に傾聴に関してここほどしっかり学べるところは他にはないと思います。
 

広瀬力さん (商社勤務 総合職)

◆養成講座を受講したきっかけ

 20代の頃アメリカ人や複数の国々の人と仕事をして、あなたのやってることはファシリテーションだよって言われてなんだそれ?となりました。
いろいろ検索していたときに日本産業カウンセラー協会にフィットして、ファシリテーションの原点であるカウンセリングを勉強してみようかということで受講しました。

◆仕事において養成講座の学びがどんなふうに役に立っていますか

 ファシリテーション自体はずっと前からやってきていましたが、受講をしてもっとお話を聞かなければいけない、誘導的ではいけない、もうちょっと寄り添わなければいけないとわかりました。今までは雰囲気だけを読み取りながらやっていたところはあるんですけれども、実際に相手の気持ちを尊重しながら、話を進めたりできるようになったことで話してる人たちが色々な気づきを得て、より味わえるようになったかなと思っております。ファシリテーションの原点ということで勉強しその中でもコアなところはやっぱり傾聴だろうと。

 傾聴してとにかく寄り添って話を聞く、すると自分たちで資源や強みにどんどん気がつくことができました。自己変容から成長した人達には非常に役にたちましたね。
  いわゆる営業イコール話すこと、みたいなことじゃなくてむしろ聴く。押して駄目なら引いてみなじゃなくて駄目ならもっと聴けみたいな感じで使える。
 社内で上司部下の関係や何かを開発するときには人が集まりますけれども、そういったときにいわゆるこの会議の目的や目標に対してどういうふうに近づけていくか。そこに対しては結局は一対一のカウンセリングの集合だと思っています。

国家資格のキャリアコンサルタントは、協会の養成講座を受けて受かってはいるんですけど今度技能検定を検討している最中です。そろそろ定年を向かえますが、キャリアコンサルタントとしてどうかは別として、相手が集団、個人問わず、より支援に向けた仕事をしていけたら、とは思っております。

キャリアコンサルタントの養成講座を受けた中でも、結局産業カウンセラー受けますっていう人がいます。というのは、やっぱり傾聴やカウンセリングができてないとキャリアコンサルタント務まらないって行ってみてわかるんですよ、みんな。だから途中から受けたりキャリコンを受かった後から受けていますね。
 

武田由美子さん(元飲料メーカー勤務 営業部)

 乳製品の小売業のメーカーの方に27年間勤めました。80名ほどの社員、部下がおりその下にまた従業員がいてという形で、主に営業を行いながら部下の育成をしておりました。仕事の中で心の病で退職休職していく人がいまして話を聞いていたんですが、なかなか解決するという方向にいかず、力不足を感じておりました。

 会社に定期的に産業カウンセラーの方がいらしていまして、1人1人面談をする時間がありました。そこでまず、産業カウンセラーの方に興味を持ちました。
受講後、社内の方で研修会がありまして、他人の面談風景を見るという場面があったんですが、学ばせていただいた傾聴という部分で、これはできてないなと客観的に気づくことがすごくありました。

 個人的に面談を受けることもあって、今までは限られた時間で解決しなければいけないみたいな焦りが自分の中にあったんですが、研修を受けてからそうではないんだとまずお話を聞いて、傾聴することが一番ということがわかりましたので段階を追って話を聞いていくというような流れを作ることができました。

あと一番は自分自身のそのちょっと困ったときつまずいたときの解決方法というのがすごく自分でできるようになったかなと思っております。

 8割が女性2割が男性という職場の中でその働く女性のほとんどが既婚女性であって日々お客様対応に追われる中でのいろいろなストレスを抱えながら働いていたんです。年間の目標がトップダウンで提示されましてそれを部下への指導する上で、その目標に対して達成するためにはコーチングが必要で、でもその中で話を聞きながら進めていかなければいけない。その一人一人のコンディションを整えながらどのようにサポートすれば達成できるのかというところで、かなりカウンセリングの要素というのもすごく重要になってきたと思っております。1人1人に寄り添いながらというのはすごく重要だった気がします。

 養成講座は営業職のみならず、人間力を高めるという意味でもとても重要な研修だったのではないかと思っております。私はまさにこれからというところで次に何をやるかという現実問題があるんですけれども、今学校関係のボランティアに登録させていただきまして地域の子供たちと関わりながら話を聞いてあげたり授業のサポートができればと考えております。それとまた別に心の問題で悩んでいる方のためのカウンセリングの仕事を今考えているところです。